アンタは何の役にも立たない! と言われた日

アイビーマッピング・マスター
そして、公認心理師の
渋沢まるこ です。

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 ◇ アンタは何の役にも立たない!

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その人は私に会うなり、こう言いました。

「何の役にも立たなかった。
意味がないので、もう二度と来ない」

と言い放たれて帰られた経験があります。
それはそれはショックでした。

なぜなら、それまで私がしてきたことや
積み上げてきたお互いの信頼関係を
相手から〈全否定〉されたのですから。

膝から崩れ落ち
打ちひしがれました。
もう何もやる気がなくなり
そこからしばらくは
メンタルも落ちた状態で……

という想定をされたかもしれませんが
実はそうではなかったのです。

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 ◇ なぜ、冷静になれたのか?

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私は冷静にその方に言いました。

「そうですか。わかりました。
お役に立てずにすみませんでした」

どうしてこんな風に冷静に言えたのか?
といいますと、
それは経験もありますが
この人との信頼関係があったからです。

この方はそれまで2年ほど
相談で通われている方でした。
ですので、2年通うということは
それなりにその方もこちらを信頼している
ということでもあるのです。

その方が急に来るなりこのようなことを言う。
そこには何か背景があるはずです。

むしろ
イライラをぶつけることができる人
として選ばれたということは
裏をかえせば
それだけ気を許しているとも言えるわけです。

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 ◇ さて、このあとどうなった?

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この出来事の顛末は……
といいますと、

この日はこう告げて
すぐに帰って行かれました。

冷静に対応した、とはいえ、
私としては

〈もう、来ないのかな?〉
〈ここでなくてもどこか信頼できる人と
つながっているのだろうか?〉
〈なにか他にできたことはなかったのか〉

というような思いが駆け巡りました。

人知れずに
セルフマッピングをして
自分の気持ちの落としどころを
見つけてみたりもしました。

しかし!
なんと!
この翌週にはまたこの方は
ご相談にいらっしゃったのでした。

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 ◇ ラポールの大切さ

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ある意味では
私の〈読み〉は
当たっていたのです。

ラポール(信頼関係)を作る
というのはとても大切なこと。

頭ではわかっていても
実際にこういうことがあると
身に沁みました。

セルフマッピングをしたおかげで
このとき揺れる自分のココロを
冷静にみることもできました。

(短い)別れと(再びの)出会い
そしてマッピング、という
私の忘れられない大切な思い出です。